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高血圧症

血圧は心臓から全身に送り出された血液が血管壁を押すときの圧力です。収縮期血圧(上の血圧)は心臓が収縮して血液が押し出される時に血管壁にかかる最も高い圧力で、拡張期血圧(下の血圧)は、心臓が拡張して心臓内に血液が溜まるときに血管壁にかかる最も低い圧力です。
高血圧には原因を特定できない本態性高血圧と、原因が明らかな二次性高血圧があります。
本態性高血圧は日本人の高血圧の9割を占め、食塩の過剰摂取、肥満、遺伝的素因(体質)などの様々な要因が組み合わさって起こります。
二次性高血圧は、副腎や甲状腺などの内分泌腺由来の血圧を上げるホルモンの分泌過剰、腎機能の悪化による体内の水分や塩分の排出の低下、腎臓の入り口の血管(腎動脈)が狭くなっている(狭窄)、薬剤性など原因が特定出来るタイプの高血圧です。
いずれの高血圧でも、持続すると血管壁の動脈硬化が進行し、心臓病(心筋梗塞・狭心症など)、脳卒中、慢性腎臓病などの重大な病気を起こすリスクが高まります。

診断

高血圧は、診察室や健診施設で測定した血圧が140/90mmHg以上が見られたときに診断されます。家庭血圧ではそれよりも5mmHg低い135/85mmHg以上が高血圧となります。
日本人では高血圧の方が4300万人にいると推定されていますが、血圧がコントロール出来ている方は1200万人(約27%)にとどまっています。

治療

減塩(日本人には食塩感受性高血圧が多い)・減量・運動などの生活習慣改善、睡眠時無呼吸症候群などの治療などによって血圧の改善が期待されますが、それでも高血圧が持続する場合は薬物療法(降圧剤)が必要です。様々な種類の降圧剤の中から、その方の病態にあったものを選択していきます。
降圧目標は、下記の様になります (高血圧治療ガイドライン2019)。

  診察室血圧
(mmHg)
家庭血圧
(mmHg)
・75歳未満の成人
・脳血管障害患者
(両側頸動脈狭窄や脳主幹動脈閉塞なし)
・冠動脈疾患患者
・慢性腎臓病(蛋白尿陽性)
・糖尿病患者
・抗血栓薬服用中
<130/80 <125/75
・75歳以上の高齢者
・脳血管障害患者
(両側頸動脈狭窄や脳主幹動脈閉塞あり、または未評価)
・慢性腎臓病(蛋白尿陰性)
<140/90 <135/85

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